薬剤師おきたの薬剤師のやりがいや可能性を考える日記

このブログでは薬剤師のやりがいや可能性に繋がる記事を挙げていければと思っています。※ここで扱う症例は架空のものです。

薬局症例#1-3 解答編 咳止め服用後に気分が悪くなった女性

 
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A1:咳はもう出ていないので、咳止めは中止。咳止め中止の理由を医師に報告。心療内科からパロキセチンを2週間前から服用していることとパロキセチンはCYP2D6の阻害薬であり、同じCYP2D6で代謝されるデキストロメトルファンによるセロトニン症候群の兆候が出ていたのではないかという意見を報告し対応を相談。

 

A2:メトクロプラミドはセロトニン症候群を悪化または再発させる可能性があるので、疑義にてドンペリドンに変更を提案する。

 

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今後のプランは?

デキストロメトルファンは中止し経過を見ることとなった。パロキセチンは継続でよいか?

 

パロキセチンは10mgなら問題なく服用出来ていたようなので服用継続でも良いかもしれないが、セロトニン症候群の症状が出ていることを考えるとSSRIは一旦中止が良いと思われる。心療内科医師と相談が必要。

また今後併用薬のことを考えるとCYP2D6関連薬は治療再開時には避けた方が良く、精神科系の薬剤にはCYP2D6関連薬は多いので、心療内科に家族歴と今回の件からCYP2D6のPMである可能性をトレーシングレポートで報告した。

 

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